2014年05月22日
株式会社オージス総研 千野修平・諸橋純也
(第1回)OpenAMとは
(第2回)OpenAMを拡張した、「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」
(第3回)OpenAMと連携する、発行枚数に依存せず定額な電子証明書とは?
(第4回)OpenAMを活用し、事前に許可したスマートフォンやタブレットにのみ、アクセスを許可するには?
(第5回)OpenAMを活用した、BYODにおけるセキュリティ強化の手法は?
(第7回)OpenAMを活用して、Office 365のセキュリティを強化するには?
オープンソースを活用したソリューション提供に積極的に取り組んでいる株式会社オージス総研。今回は、オープンソースの「OpenAM」を活用した統合認証ソリューションで、今業界から注目を集めている「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」について、開発元である株式会社オージス総研 サービス事業本部 テミストラクトソリューション部の千野様、諸橋様にお話しをお伺いました。
第6回は、現在急速に導入が進んでいるMicrosoftの「Office 365」。これをOpenAMを使って社内の他システムとどう認証統合するかについてお話しを伺いました。(インタビューア:オープンソース活用研究所 寺田)
寺田
最近、企業でOffice 365を導入したというお話しを耳にすることが多くなりました。この分野ではGoogleAppsが先行していましたが、Office 365が急速に追い上げているような印象があります。Office 365の人気の理由は何なのでしょうか。
諸橋
そうですね。当社のお客様の中でも、導入事例が増えているようです。人気の理由は2つあると思います。1つ目は、多くのお客様は、元々Microsoft Officeを使っており慣れていたので、そのままOffice 365を選択するケースが多いことです。Exchangeや、SharePointなども広く使われており、そういったところを含めてOffice 365には移行しやすいのだと思います。
2つ目は、スモールスタートができることです。ユーザ課金なので、「まずはお試しで」といった感じで気軽に始められます。
寺田
スモールスタートされるお客様が多いのですか?一気に導入、ではなく。
諸橋
はい、例えば最初は情報システム部門から、といったケースが多いようです。
寺田
なるほど。そうなんですね。
Office 365を導入する場合は、他の社内システムとどう認証連携するか、といったことが課題になると思います。OpenAMを使ってシングルサインオンを実現する場合、GoogleAppsやSalesforceCRMなどと比較して、Office 365との連携は難易度が高いというお話しを耳にします。どのあたりが難しいのでしょうか。
千野
OpenAMは、Webシステムをシングルサインオンするためのソフトウェアです。GoogleAppsやSalesforceCRMは完全なWebシステムで、ブラウザだけで全ての機能が利用できます。
しかし、Office 365はブラウザ以外のクライアントがあります。具体的には、OutlookクライアントやLyncクライアントなどです。これらの対応が必要になるので、Office 365の認証統合は難易度が高いのです。
寺田
確かにそうですね。特にOutlookクライアントはよく使われているようです。
では、OpenAMを使ってOffice 365の認証統合をする場合は、どのようなシステム構成になるのでしょうか。ADなどがあって、結構複雑になるのではないですか?
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株式会社オージス総研で、オープンソースを活用したIT基盤ソリューションであるThemiStruct(テミストラクト)の開発に従事。 サービス事業本部 テミストラクトソリューション部 プロフェッショナルサービス第二チーム 千野修平 サービス事業本部 テミストラクトソリューション部 プロフェッショナルサービス第一チーム 諸橋純也
2022年11月11日(金)16:00~17:00 『今、知っておくべきサイバー攻撃の実態 ~一番危険なセキュリティリスクは何なのか?~』 と題したウェビナーが開催されました。 皆様のご参加、誠にありがとうございました。 当日の資料とサマリー動画を以下から無料でご覧いただけます。 ご興味のある企業さま、ぜひご覧ください。
「OSV-Scanner」(OSVスキャナー)とは、Google製「脆弱性スキャナー」です。「プロジェクト依存関係リスト」と「既知脆弱性」を照合するための「OSVデータベースへのフロントエンド」を提供します。パッケージリストに対して詳細チェックを実施することで、パッチ適用の必要性情報を得られます。
FreeRADIUS(フリーラディウス)とは、オープンソースの高機能RADIUSサーバです。「RADIUS」はネットワーク上で「利用者認証」「権限付与」「利用状況記録」などを実施するための認証プロトコルであり、デファクトスタンダードとして広く使用されています。
Google Authenticator(グーグルオーセンティケーター)とは、Googleが開発している2段階認証(2要素認証)用トークンソフトウェアです。「SMSテキストメッセージ」「音声通話」「モバイルアプリ」などを使用して認証コードを送信/生成します。Googleサービスのみではなく、他社サービスの認証にも利用できます。
Vuls(バルス)とは脆弱性スキャンツールです。脆弱性データベースから脆弱性情報を取得して、「Linux(FreeBSD)系OS」「各種ミドルウェア」「各種フレームワーク」などに対する脆弱性存在を検査し、詳細情報をレポーティングします。サーバにインストールされているソフトウェアに対する脆弱性存在チェックに利用できます。
WireGuard(ワイヤーガード)とは、VPN(Virtual Private Network)ソリューションです。「Linuxカーネルツリーにマージ」「シンプル」「使いやすい」「数行のコードで簡単に実装」「ハイパフォーマンス」「学術研究をベースとして実装されている高いセキュリティ」などを特徴としています。
OpenLDAP(オープンエルダップ)とは、ディレクトリサービスを提供するオープンソースLDAPサーバです。サーバ間やシステム間で認証連携を行い、ユーザー情報データベースを統合管理することで、シングルサインオンを実現するための共通基盤となります。ディレクトリ情報の一元管理により、運用管理の作業負荷を大幅に削減し、セキュリティを強化できます。
OpenVAS(オープンバス)とは、セキュリティチェック用脆弱性スキャンツールです。包括的で強力な脆弱性スキャンを行うことで脆弱性管理をサポートします。対象ホストのOSやソフトウェアに既知の脆弱性が含まれているかどうかについて自動でチェックを行い、詳細レポートを作成します。
Metasploit Framework(メタスプロイトフレームワーク)とは、セキュリティ脆弱性テストフレームワークです。コンピュータセキュリティに関するオープンソースプロジェクトで、「情報収集」「脆弱性検出」「ペネトレーションテスト」などを主な守備範囲としています。
ClamAV(クラムエーブイ)とはアンチウイルスエンジンです。さまざまな「ウイルス」「マルウェア」「悪意のある脅威」などを検出します。「ファイルスキャン」「電子メールスキャン」「Webスキャン」などエンドポイントセキュリティを含むさまざまな状況で利用できます。
Snort(スノート)はネットワーク型IDS(不正侵入検知システム)です。ネットワーク上を流れるパケットを解析して、不正パターンに合致するパケットを検知したら警告を発します。「パケットスニファ」や「パケットロガー」としても利用でき、豊富なアウトプットプラグインによる機能拡張が可能です。
OpenAM(オープンエーエム)とは、オープンソースの認証ソリューションです。「認証」「アクセス認可」「フェデレーション」などの高機能を備え、シングルサインオン機能を提供します。商用製品と同等の機能が実装されており、「アクセス制御の統合/強化」「セキュリティ対策」「個人情報漏洩防止強化」などのメリットがあります。
Keycloak(キークローク)とは、WebアプリケーションおよびRESTfulWebサービス用のシングルサインオン機能を提供するアクセス管理ソリューションです。「シングルサインオン認証フレームワーク」+「管理コンソール」でシングルサインオン環境を構築するための一通りの機能を提供します。
Shibboleth(シボレス)とは、シングルサインオン機能を提供するソリューションです。連合アイデンティティソリューションとして世界で広く展開されており、ユーザーを組織内外の両方のアプリケーションに接続します。
OpenVPN(オープンブイピーエヌ)とは、オープンソースのVPN(Virtual Private Network)構築ソフトウェアです。「堅牢なセキュリティと安定性」が特徴です。
WSO2 Identity Server(ダブルエスオーツー アイデンティティ サーバ)とは、シングルサインオンソリューションです。アプリケーション/API/クラウド/モバイル間で統合ID管理を行います。
LibreSSL(リブレ エスエスエル)とは、SSL/TLSプロトコルのオープンソース実装(通信用ソフトウェア)で、「OpenSSL」の派生改良版です。圧倒的シェアを持つが問題が多い「OpenSSL」を代替できるものとして期待されています。
OpenSSH(オープンエスエスエイチ)。ネットワーク経由通信を暗号化する「SSH」のオープンソース実装です。おもにUNIX/Linuxサーバに対するネットワーク経由でのリモートログインに使用します。
OpenSSL(オープンエスエスエル)。オープンソースSSL/TLS暗号化ライブラリです。世界中のWebサイトで圧倒的シェアを持っており、事実上の業界標準となっています。
Apache DS(アパッチディーエス)。オープンソースのLDAP(ディレクトリ)サーバです。「Apache Directory」プロジェクトで開発されています。
389 Directory Server(389ディレクトリサーバ)。オープンソースディレクトリサーバです。「Fedora Directory Server」の後継で、商用製品の流れを受けており、ユーザフレンドリーなGUIツールの充実などが特徴です。
OpenIDM(オープンアイディーエム)。高い柔軟性と拡張性を備え、エンタープライズ/クラウド/モバイル/ソーシャル/レガシーなど多様な環境において、ユーザアカウントのプロビジョニングとライフサイクルの一元管理を実現するID管理製品です。
OpenDJ(オープンディージェー)。OpenAMに内蔵されており、先進的なレプリケーションアーキテクチャや「REST API」を搭載したLDAP準拠の高機能オープンソースディレクトリサーバです。
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