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OSS情報

2020.01.01

【OSS情報アーカイブ】WinSCP

【OSS情報アーカイブ】WinSCP

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。

「WinSCP」とは

「WinSCP」基本情報

■概要

WinSCP(ウィンエスシーピー)とは、Windows用FTPクライアントアプリケーションです。「FTPS」「SFTP」「SCP」「Amazon S3」に対応しており、セキュアなファイル送受信を行えます。

■基本説明

WinSCPは、SSH(Secure Shell)クライアントとして、ローカルコンピュータとリモートコンピュータ間において、暗号化通信による安全なファイル転送を行えます。ファイルマネージャ機能による直感的な操作を行えます。

「Amazon S3」プロトコルに対応しているためS3クライアントとしても利用できます。

■経緯

・2000年:初版リリース
・2003年:GNU GPLでライセンス

■オフィシャルサイト情報

オフィシャルサイト

→WinSCP(WinSCP :: Official Site :: Free SFTP and FTP client for Windows)

ライセンス情報

WinSCPのライセンスは「GNU General Public License」です。

詳細について、こちらを参照ください。
→WinSCP →License

動作環境

Windowsで利用できます。

ダウンロード

→WinSCP →Download

■同様製品

同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

オープンソース製品:「FileZilla」「FFFTP」など。

「WinSCP」の主な特徴

■プロトコル

サポートプロトコル

WinSCPは次のプロトコルをサポートしています。
・FTP—ファイル転送プロトコル
・SFTP—SSHファイル転送プロトコル
・SCP—セキュアコピープロトコル
・WebDAV—Web分散オーサリングとバージョン管理
・S3—Amazon S3

Amazon S3プロトコル対応

WinSCPは、Amazon Web Services(AWS)が提供するクラウドストレージサービスの「Amazon Simple Storage Service(S3)」プロトコルをサポートしているため、Amazon S3クライアントとして利用できます。

Amazon S3は、Webサービスインターフェース(REST/SOAP/BitTorrent)を通じてクラウドストレージを提供します。WinSCPはRESTインターフェースを使用してS3と対話します。

WinSCPをS3クライアントとして使用すると、S3バケットのリストがルートフォルダの「フォルダ」として表示されます。S3クラウドストレージに対して「ファイルアップロード」「ファイルダウンロード」「ファイル管理」「ファイルバックアップ」を行えます。

接続トンネリング

WinSCPは「接続トンネリング(転送接続)」機能を提供します。

作業クライアントからアクセスできるサーバAを通じて、サーバAが接続可能なサーバBに対して間接的にアクセスできます。

サーバAに対するSSH接続後に、サーバBに対する転送接続を開くように要求します。接続トンネリングはSFTPおよびSCPプロトコルでのみサポートされます。

■認証

認証機構

WinSCPは複数の認証機構をサポートしています。
・キーボードインタラクティブ認証
・ケルベロス認証
・SSHパスワード認証
・SSH公開鍵認証

キーボードインタラクティブ認証

キーボードインタラクティブ認証とは、既存のID/パスワード認証に対して、さらに認証を追加するものです。現在サポートされている認証方法でユーザーの入力だけを要求するものについては、キーボードインタラクティブを使用して認証を強化できます。

サポートされるサブメソッドは、SecureShell サーバによって異なり、次のようなものがあります。
・パスワード(ワンタイムパスワード)
・RSA SecurID
・RADIUS
・PAM認証 など

公共のコンピュータを使用する必要がある場合は、これらの「使い捨て」できる資格情報を利用することで安全性を高められます。

SSH公開鍵認証

SSHとは、安全性の低いプロトコルを置き換えることが可能な、暗号で保護されたリモートログインプロトコルです。ホストとユーザーの2つの鍵ペアを使用する公開鍵暗号を採用しています。

パスワード盗聴などを防ぐことが可能になるため、セキュリティを高めることが可能です。

SSHプロトコルには「SSH-1」と「SSH-2」の主要バージョンが存在していますが、多くのSSHサーバでは、より安全な「SSH-2」のみが許可されています。そのため、WinSCPは「SSH-2」がデフォルト設定されています。

公開鍵認証設定用ツール

WinSCPには、公開鍵認証設定のためのツールが付属しています。
・公開鍵/秘密鍵作成ツール「PuTTYgen」
・公開鍵認証入力サポートツール「Pageant」

■セキュリティ

送受信データ暗号化

安全性の高い接続プロトコル(FTPS/SFTP/SCP)により、ローカルPCとサーバ間でのセキュアなファイル転送が可能です。

マスターパスワード機能

WinSCPは、ローカルPCへ保存したFTP接続情報をAES方式で暗号化する「マスターパスワード機能」を搭載しています。

マスターパスワードを有効にすると、ログイン情報は暗号化して保存され、設定したマスターパスワードを入力しないと復号できないようになります。

そのため、コンピュータに侵入した悪質なソフトウェアによるパスワード解読を防ぐことが可能となり、パスワードなどのログイン情報などが盗まれにくなります。

アプリケーションの自動更新

WinSCPアプリケーション自体のアップデートを自動的にチェックできます。

■インターフェース

WinSCPでは、2種類のグラフィカルユーザーインターフェースから好みの環境を選択できます。

①コマンダーインターフェース

「コマンダーインターフェース」は「ファイルマネージャ」ライクなインターフェースです。左側パネルにローカルフォルダが表示され、右側パネルにリモートフォルダが表示されます。

マウスを多用しないキーボードによるコントロールが可能な点が特徴で、キーボード操作により迅速に作業できます。

②エクスプローラインターフェース

「エクスプローラインターフェース」は「Windowsエクスプローラ」ライクなインターフェースです。

マウス操作による作業に向いています。

■Windows統合

WinSCPはいくつかの方法でWindowsへ統合できます。
・Windowsエクスプローラの[送信先]コンテキストメニューに追加
・ドラッグ&ドロップ対応
・コピー&ペーストによるファイル転送 など

■ポータブルユース

WinSCPは、スタンドアロンポータブル実行可能ファイル形式も提供されています。

USBメモリなどに入れておくことにより、インストールせずに即座に利用できます。

「WinSCP」の主な機能

「WinSCP」の主な機能

■ファイル転送

転送モード

WinSCPは「テキスト転送モード」と「バイナリ転送モード」を選択してファイル転送を行えます。

バックグラウンド転送機能

WinSCPは、デフォルトではファイルを「フォアグラウンド転送」します。この方法では、サーバへの接続は常に1つしか使用できずに、転送処理中のWinSCPを他のタスクに使用することはできません。

「バックグラウンド転送」を有効化すると、バックグラウンドで転送を実行するようになり、ファイル転送処理を追加すると転送キューの最後に追加されます。

転送再開機能

・SFTP/FTPプロトコルの場合:ファイル転送の再開を行えます。
・SCP/WebDAVプロトコルの場合:再開はサポートされていません。
・S3プロトコルの場合:失われたセッションを再接続することで再開できます。

タイムスタンプ修正同期

サマータイムに対応したタイムスタンプの修正同期を行えます。

■リモートエディタ機能

WinSCPはリモートエディタとして機能できます。

ローカルPCでリモートディレクトリのファイルを開くと、そのファイルはローカルPCに転送され、ファイル拡張子に基づくエディタで編集できます。

ファイルを編集して保存するたびに、リモートディレクトリのファイルが自動的に更新されます。

■ディレクトリキャッシュ機能

WinSCPはディレクトリコンテンツのキャッシュをサポートしています。キャッシングはセッションごとに構成されます。

キャッシュ①「リモートディレクトリファイルリスト」

リモートディレクトリのファイルリストが保存されます。キャッシュはデフォルトで有効になっています。

キャッシュ②「ディレクトリ変更情報」

「特定ディレクトリ」「正規パスの存在」など、ディレクトリ変更に利用する情報が格納されます。キャッシュはデフォルトで有効になっています。

即時表示

両方のキャッシュが有効になっている場合、アクセスしたことがあるリモートディレクトリを開くと、リモートサーバとのデータ交換せずにキャッシュ情報が表示されます。

■タスク自動化機能

スクリプトインターフェース

WinSCPは、「ファイル転送」「ファイル同期」「その他の操作」などの多くの操作を自動化するために使用できるスクリプトインターフェースを提供します。

→WinSCP →Documentation →Automate file transfers (or synchronization) to FTP server or SFTP server

コマンド

処理自動化用のコマンドが実装されています。
・mkdir—ディレクトリ作成
・put—ファイルアップロード
・get—ファイルダウンロード
・mv—ファイル移動/リネーム など

→WinSCP →Documentation →Scripting and Task Automation →Commands

WinSCP .NET

WinSCP .NETアセンブリ「winscpnet.dll」は、WinSCPのスクリプトインターフェースを包む.NETラッパーです。主要プログラミング言語で、リモートマシンに接続しリモートファイルを操作する処理を記述できます。

スクリプトインターフェースのみでは記述しにくい「条件付き処理」「ループ処理」「各種制御構造」などが必要な高度な自動化タスクを記述できます。

サポートする主な言語
・JScript
・VBScript
・VBA(Visual Basic for Applications)
・C#
・Perl
・Python など

→WinSCP →Documentation →WinSCP .NET Assembly and COM Library

■作業状態の保存/復元機能

WinSCPは、「ワークスペース」として作業領域全体を保存して復元できます。

ワークスペースは接続しているサーバとのセットとして構成されるため、対象サーバを開くと、対象サーバ用のワークスペースが復元されます。

■ロギング機能

WinSCPでは、XML形式でのログ出力を行えます。

ログには、セッション上でWinSCPによって実行された操作が記述されます。

 

参考元サイト

※定期的にメンテナンスを実施しておりますが、一部情報が古い場合がございます。ご了承ください。

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