nanoのデフォルト画面は、上から順に「タイトルバー」「編集ウィンドウ」「ステータスバー」「ヘルプライン」の各エリアで構成されています。
タイトルバーは、左/中央/右の3つのセクションで構成されています。
左のセクションには、nanoのバージョンが表示されます。
中央のセクションにはファイル名が表示されます。ファイル名が未設定の場合は「新しいバッファ」と表示されます。
右のセクションには、「Modified」などの編集モードが表示されます。
ステータスバーには、各種ステータス情報が表示されます。
「エディタを使用して発生したエラーメッセージ」「(ユーザー入力)検索文字列」「(ユーザー入力)ファイル名」などが表示されます。
画面下部にある2つのヘルプラインには、利用頻度が高い「コマンドヘルプ」が常に表示されています。
それ以外のコマンドについては、Ctrl+Gでヘルプが表示され参照できます。
nanoは「直感的に操作できる」という点が最大の特徴です。
今でも多く使用されているスクリーンエディタ(vim/Emacsなど)では、一通りの操作を行うために複雑なコマンド類を習得する必要があります。
しかし、nanoは、WYSIWYGに慣れているLinux初心者ユーザー(Windows系ユーザー)でも、容易に扱えるようになっています。
サーバにログインして行う作業が必要になった場合に、「vi」の操作方法を習得していない場合でも、nanoを利用できれば、最小限の設定ファイル書き換えなどを行えます。
・「vi」の場合は起動後に[i]キーを打たなければ文字入力できませんが、nanoは即座に入力可能
・矢印キーでカーソル移動
・[Back space][Delete]キーで文字削除 など
nanoは「Emacs」や「vim」ほどの高機能性は望めませんが、「Windowsのメモ帳」ほど低機能でもありません。
nanoは、基本的なテキスト編集機能の他に、さまざまな機能を搭載しています。
・インタラクティブな検索/置換(正規表現検索)
・取り消し/やり直し
・構文色付け(シンタックスハイライト)
・自動インデント
・行間/列番号表示
・ファイルロック
・ファイルバックアップ
・多言語サポート など
nanoは、UTF-8をサポートしており、日本語の入力/表示についても対応しています。
端末のエンコーディングがUTF-8に設定され、ロケール(LANG環境変数)がUTF-8である場合、Unicodeテキストの読み込みと保存が行えます。
nano起動時のメモリ消費量は「1.5MB」以下で、軽量に動作できます。
「ビルトインファイルブラウザ」「マウスサポート」「スペルチェック機能」などの各機能を個別に無効にすることで、さらに実行可能ファイルを小さくすることも可能です。
該当するすべての機能を無効にするオプションも用意されています。
nanoの各種設定は、設定ファイル「Nanorc」で行います。
nano起動時に、nanoデフォルト設定を読み込み、次にユーザー固有設定「Nanorc」を読み込みます。
nanorc設定はnanoデフォルト設定よりも優先されます。さらに、コマンドラインオプションはnanorc設定よりも優先されます。
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