TensorFlow(テンソルフロー)とは、Googleの機械学習/ディープラーニング/多層ニューラルネットワークライブラリです。データフローグラフを使用したライブラリで複雑なネットワークを分かりやすく記述できます。高い汎用性により研究レベルから実プロダクトにまで活用できます。

オープンソースのAI・人工知能/TensorFlowとは

TensorFlow(テンソルフロー)とは、Googleの機械学習/ディープラーニング/多層ニューラルネットワークライブラリです。データフローグラフを使用したライブラリで複雑なネットワークを分かりやすく記述できます。高い汎用性により研究レベルから実プロダクトにまで活用できます。

■関連する比較ページ

「TensorFlow」基本情報

■概要

TensorFlow(テンソルフロー)とは、Googleのディープラーニングライブラリです。データフローグラフを使用したライブラリで、複雑なネットワークを分かりやすく記述できます。

■「ディープラーニング」とは

機械学習とは、人間が学習するのと同じように機械が学習することを目指した人工知能研究の1分野です。ディープラーニングは機械学習の中の1つです。

ディープラーニングとは、ニューロン(神経細胞)が信号の受け渡しをすることにより情報処理をしているという脳の仕組みを、ニューラルネットワークとしてコンピュータ内に実現し、それを多層化したものです。

ニューラルネットワークは、入力層と出力層の間にある中間層(情報識別層)が多いほど、より正確な認識ができるようになります。

ディープラーニングは、音声認識、自然言語処理(翻訳)、Google検索エンジン(画像検索/ウェブ検索最適化)、Googleフォト(顔認識/被写体認識)、Gmail(メール分別)、Inbox(メール自動返信文作成)、YouTube、広告事業など、Googleのほとんどのサービスを支えるコア技術となっています。

→OSS×CloudNews →ざっくりわかる「機械学習」---第2回 「機械学習」「ディープラーニング」の違い

■基本説明

「TensorFlow」の読み方は、日本では「テンソルフロー」が多く、英語圏では「テンソーフロー」が多いようです。

「Tensor(テンソル)」とは、線形の量を表す概念で、多次元データ構造を表すものです。「TensorFlow」は、多次元データ構造を流れるように処理し、ディープラーニングを行います。

TensorFlowの特徴として、データフローグラフによる柔軟性、ローレベルオペレータも手書きできる汎用性、高いパフォーマンス、スケーラビリティ、研究レベルから実プロダクトまで扱える効率性などがあります。

利用方法例として、画像に写っているものを認識して文章化するアルゴリズム、各種数値計算、自然言語処理(翻訳)、など多岐におよび、新しい応用分野が広がり続けています。

コア部分はC++で実装されていて、ユーザ向けにPythonのインターフェースが用意されています。

■経緯

2011年、Googleは「DistBelief」というディープラーニング基盤を開発し、音声認識/イメージ検索などのサービスの性能向上に大きく貢献しました。しかし、各プロダクトとの結合が強く汎用性が低かったため、公開できませんでした。

そのような問題を解決し、依存性を排除し、汎用性を高め、性能を高めて開発されたのが「TensorFlow」です。「TensorFlow」の性能は、「DistBelief」の2倍とされています。

2015年11月、「TensorFlow」がオープンソース公開されました。

■ユースケース

利用方法例として、次のようなものが想定されています。
・顔認識
・音声認識
・被写体認識
・画像検索
・画像を認識して文章化するアルゴリズム
・各種数値計算
・自然言語処理(翻訳)
・リアルタイム翻訳
・Web検索最適化
・メール分別
・メール自動返信文作成
・自動運転車 など

主な特徴

■データフローグラフ

TensorFlowの処理は、データフローグラフの「構築」+「実行」の2フェーズで行われます。

データの流れ(フロー)を定義する「グラフ」を基本としてデータの処理を行います。

■「Deep Flexibility」(深い柔軟性)

柔軟にニューラルネットワークを構築できます。C++で低レベル処理を書くこともできます。

■「True Portability」(真の携帯性)

TensorFlowではCPU用/GPU用でコードを分ける必要はありません。移植性にも優れています。

■「Connect Research and Production」(研究と製品の接続)

Googleでは、研究者もエンジニアも同じくTensorFlowを用いているようです。このような使い方をすることで、プロダクト転用が容易になります。

■スケーラビリティ

モバイル端末、PC、ハイエンドサーバなど各マシンのリソースに応じてスケールします。

■チュートリアル

各種チュートリアル用データセットが用意されていて、すぐに試せます。
・MNIST:手書きの数字を判別
・CNN:画像認識
・Word2Vec:各単語の関係を学習
・RNN:文章から次の単語予測
・Seq2Seq Model:フランス語を英語に翻訳 など

■簡易/柔軟な記述方式

シンプルかつ分かりやすいコーディングで記述できます。自動微分の機能が内蔵されており、計算処理と目的関数を定義するだけで学習できます。

■Webインターフェイス「TensorBoard」

Webインターフェイスで、学習状況確認、ニューラルネットワーク可視化ができます。コードだけでは分かりづらいモデルをグラフ化できます。

補足情報

■同様製品

同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

商用製品:IBM「Watson」など。

オープンソース製品:「​Chainer」「Caffe」「Microsoft Cognitive Toolkit」など。

■オフィシャルサイト

オフィシャルサイト

→TensorFlow

ライセンス情報

TensorFlowのライセンスは「Apache License 2.0」です。

詳細について、こちらを参照ください。
→GitHub →tensorflow →LICENSE

ダウンロード

→TensorFlow →Install TensorFlow

※定期的にメンテナンスを実施しておりますが、一部情報が古い場合がございます。ご了承ください。

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