基本情報
概要
Fedora(フェドラ)は、積極的に先進的な技術を取り込んでいる「Red hat Linux」系統のRPM系Linuxディストリビューションです。
Linuxディストリビューションとは、「Linuxカーネルとドライバやアプリケーションをパッケージして、利用者がインストールしたり、利用できる形にまとめ上げたもの」です。
RPM(RedHat Package Manager)とは、RedHat社が開発したソフトウェアパッケージ管理システムです。RPMパッケージには、ソフトウェアのバイナリイメージ、ソースコード、設定ファイル(依存関係設定やインストール用スクリプト)などを収めたcpio形式の圧縮ファイルになっています。
RedHat社が強力に支援している「Fedora」の最大の特徴は、最新技術を積極的に取り込む方針で開発されているディストリビューションという点です。Fedoraが特段、先進性にこだわる理由には、企業向け商用有償Linuxディストリビューション「Red Hat Enterprise Linux」へのフィードバックという目的があります。つまり、Fedoraは、「Red Hat Enterprise Linux」のベータ版としての側面もあり、先進的技術の“実験場"としての役割も担っています。
Fedoraは、バージョン6まで「Fedora Core」という名称でしたが、バージョン7から「Fedora」に変更されています。
主な特徴
【最新技術をいち早く導入】
半年という短いペースでリリースサイクルが繰り返されています。RPMパッケージとして手に入るアプリケーションは、かなりの数になります。また、最新版のアプリケーションが手に入りやすい環境になっています。
【システム関連の機能も充実】
ハードウェア自動検出してインストールする機能、システムロールバック機能などを標準搭載しています。
【中級者以上の玄人向け】
Fedoraは、Linuxの中において扱いがやや難しいとされていて、Linux中級者やチャレンジャー向きとされています。「先進技術をいち早く自分の手で試すことができるLinuxディストリビューション」として、技術的好奇心に満ちあふれるユーザを中心に、非常に高い人気を誇っています。
【安定性を求めるサーバ用途には不向き】
最新技術を追い求めるがゆえのデメリットがいくつかあります。
(1)13 ヶ月というサポート期間の短さ。
(2)Fedoraには原理的に安定版は存在しない点。
(3)最近のバージョンでは、かなり改善されてきてはいますが、先進性との両立が難しい安定性。
以上の理由により、長期間の安定稼働性が求められる企業用本番サーバなどへは採用しづらい特徴があります。
同様製品(概要情報)
同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。
商用製品:「Red Hat Enterprise Linux」など。
オープンソース製品:「Ubuntu」、「CentOS」、「Debian GNU/Linux」など。
導入事例
Fedoraは、先進的で機能的なLinuxディストリビューションとして、世界中で幅広く利用されています。
ライセンス情報
Fedoraは、主に「GNU General Public License」です。商用として使用する場合には、各バージョンのライセンス条項を確認してください。
ダウンロード
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