SquidとNginxを比較

    「Squid」と「Nginx」の概要

    「Squid」と「Nginx」は、プロキシサーバとして利用できるオープンソースプロダクトです。

    ■「Squid」とは

    Squidは、オープンソースの「プロキシサーバ」ソフトウェアです。

    インターネットなどのTCP/IPネットワークにおけるクライアント/サーバ間通信を中継する「プロキシサーバ」機能の他に、「リバースプロキシ」や「キャッシュサーバ」としても利用できます。

    キャッシュプロキシとして「HTTP」「HTTPS」「FTP」などに対応し、帯域幅を減らしレスポンス時間を向上させます。また、広範囲なアクセス制御機能によりサーバ機能を向上できます。

    Squidは、長い開発期間によって完成度や信頼度が高く、階層化キャッシュなどのWebアクセスを効率化するための機能が充実しており、セキュリティを高める機能も搭載しています。

    ■「Nginx」とは

    Nginxは、Webサーバ/リバースプロキシです。

    Nginxは、「HTTPサーバ」「リバースプロキシサーバ」「メールプロキシサーバ」「汎用TCP / UDPプロキシサーバ」などの機能を持ち、「処理性能向上」「並行処理」「メモリ使用量削減」にフォーカスして開発されています。

    「静的コンテンツ高速配信」「能力負荷分散」「SSLターミネーション」「接続要求ポリシング」「静的コンテンツのオフロード」「コンテンツキャッシング」などの高度な機能により、高性能かつスケーラブルであり、安全で信頼性の高い各種サーバ機能を提供します。

    長所短所比較

    ■Squid

    長所

    ・フォワードプロキシとして多くの導入実績がある
    ・プロトコルが正確に実装されている
    ・キャッシュ(ストレージ)処理が高速 など

    短所

    ・リバースプロキシとしては使いづらい面がある

    ■Nginx

    長所

    ・処理速度を重視した実装になっている
    ・CDN(Content Delivery Network)としての豊富な導入実績がある---CDN機能がモジュール化されている

    短所

    ・プロトコル実装について一部正確ではない傾向がある

    ユースケース比較

    ■Squid

    Squidは、エンドユーザーに代わってコンテンツを取得するキャッシュプロキシ用途に向いています。

    ■Nginx

    Nginxは、キャッシュプロキシ用途以外にも「ロードバランシング」などのさまざまな機能を搭載しているため、複数のネットワーク機能を利用したいケースに向いています。

     

    参考元サイト
    Server Fault →Nginx as a proxy server for a local network
    J-Stream CDN情報サイト →リバースプロキシ・ソフトウェア

    ※定期的にメンテナンスを実施しておりますが、一部情報が古い場合がございます。ご了承ください。

    概要

    Squid(スクイッド)とはハイパフォーマンスプロキシサーバソフトウェアです。

    インターネットなどのTCP/IPネットワークにおけるクライアント/サーバ間通信を中継する機能を提供します。「フォワードプロキシサーバ」「リバースプロキシサーバ」「キャッシュサーバ」などの各機能に加え、セキュリティを高める機能も搭載しています。

    長い開発期間によって完成度/信頼度が高く、階層化キャッシュなどのWebアクセスを効率化するための機能が充実しています。

    経緯

    ・1996年:初版リリース

    Squidは、90年代半ばの初期のコンテンツ配布とキャッシング作業から生まれたプロジェクトの1つです。

    1990年代初期に開発された「Harvest Cache Daemon」に基づいており、Harvestプロジェクトが完了した後、コードベースからフォークした2つのうちの1つをベースとして開発が進められてきています。

    オフィシャルサイト情報

    ■オフィシャルサイト

    →squid-cache.org

    ■主要開発元

    Squidは、Squidプロジェクトが中心となり開発が進められています。

    完全にボランティアによって運営されており、現在および次世代のコンテンツキャッシングおよび配信技術の構築に時間と労力を寄付している少数の個人が中心となっています。

    →Squid →Who looks after the Squid project?

    ■ライセンス情報

    Squidのライセンスは「GNU General Public License v2.0」です。

    詳細について、こちらを参照ください。
    →GitHub →squid-cache/squid →COPYING

    ■ダウンロード

    Squidは「Linux」「FreeBSD」「Windows」などのさまざまなプラットフォームで動作します。

    →Squid →Getting Squid

    同様製品

    同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

    オープンソース製品:「Nginx」など。


    「Nginx」基本情報

    ■概要

    Nginx(エンジンエックス)とは、処理性能/並行処理/メモリ使用量削減にフォーカスして開発されているWebサーバ/リバースプロキシです。ロードバランサーやHTTPキャッシュのなどの機能も備えています。

    ■基本説明

    Nginxは、「HTTPサーバ」「リバースプロキシサーバ」「メールプロキシサーバ」「汎用TCP / UDPプロキシサーバ」などの機能を持ちます。

    Nginxは、HTTP接続とトラフィックを管理するための主要なWebアクセラレーション手法をすべて可能にしています。「静的コンテンツ高速配信」「能力負荷分散」「SSLターミネーション」「接続要求ポリシング」「静的コンテンツのオフロード」「コンテンツキャッシング」などの機能により、高性能かつスケーラブルであり、安全で信頼性の高い各種サーバ機能を提供します。

    ■経緯

    ・2004年:初版リリース

    ■ユースケース

    Nginxは、当初ロシアのサイトを中心として導入され、高い処理能力などの理由により急速にシェアを拡大しており、1日に数億リクエストを処理するような大規模サイトを中心に導入されています。

    2018年のDockerの使用状況に関する調査によると、NginxはDockerコンテナで最も一般的に導入された技術になっています。

    ■オフィシャルサイト情報

    オフィシャルサイト

    →Nginx(nginx.org)

    ライセンス情報

    Nginxのライセンスは「BSDライクライセンス」です。

    詳細について、こちらを参照ください。
    →Nginx →LICENSE

    動作環境

    Nginxは以下のOSをサポートしています。

    ・Linux
    ・FreeBSD
    ・Solaris
    ・AIX
    ・HP-UX
    ・Windows
    ・macOS など

    ダウンロード

    →Nginx →nginx: download

    ■同様製品

    同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

    オープンソース製品:「Apache HTTP Server」など。