オープンソース活用研究所 | 【セミナーレポート】Zenkoの概要とデモンストレーション

【セミナーレポート】Zenkoの概要とデモンストレーション

オープンソース活用研究所

2018年12月18日
オープンソース活用研究所 所長 寺田雄一

2018年11月22日(木)に、セミナー『マルチクラウドにおける「ポータビリティ」をどう実現するのか? ~Docker/kubernetesとZenko の活用~』が開催されました。

https://osslabo.doorkeeper.jp/events/82808

本レポートでは、このセミナーの中から、Zenko開発元スキャリティ・ジャパンの田中氏と、米国スキャリティのマーク・ビルマード氏によるセッション『Zenkoの概要とデモンストレーション』の模様をピックアップしてお伝えします。

クラウドの種類

クラウドの利用方法として3種類に分けられます。

①EVERYDAY CLOUD

クラウドのみを利用し、オンプレミスを使用しないケースです。

②HYBRID CLOUD

クラウドとオンプレミスを透過的に使用するケースです。

③MULTI CLOUD

オンプレミス+複数のパブリッククラウドを利用します。「用途に応じてさまざまなサービスを使い分けたい」という要望に応えられるメリットがあります。

マルチクラウドに対するユーザーからの要望

スキャリティ・ジャパンでは、クラウドを使用しているお客様のところでディスカッションを行うことでさまざまな要望を伺っており、主な要望として次のような項目があるとのことです。

要望①「パブリック/プライベートクラウドを透過的に使いたい」

場所を気にせず「オンプレミス」+「さまざまなクラウド」を透過的に使用したいというニーズは大きいそうです。

要望②「ベンダーロックインを回避したい」

ベンダーロックインにはさまざま種類が存在します。

(1)ハードウェアベンダーロックイン

「とあるハードウェアベンダーのサーバ」+「パブリックラウド」で環境を構築後、数年経過しリプレースをする段階となった場合で、『入れ替えは大変なのでもう1回同じ構成で』となることは多くあり、これもベンダーロックインの1つということです。

(2)アプリケーションレイヤーロックイン

ユーザーがAzureを導入し、自社でAzureのAPIに対応したアプリケーションを開発した場合、『他のクラウドサービスを利用したい』という要望が上がってきても、アプリケーション改修コストがネックになってしまうケースも多いそうです。

要望③「ワークロード毎に適切なクラウドを選択できる柔軟性がほしい」

パブリッククラウドにはさまざまなサービスがあり、 各パブリッククラウドが特長のあるサービスを提供しています。

そのため、『分析サービスはAWSを使いたい』『人工知能サービスはAzureを使いたい』『IoTサービスはGoogle Cloud Platformを使いたい』のように、『いろいろなサービスをワークフローごとに柔軟に使い分けたい』という要望は多いそうです。

マルチクラウドコントローラー「Zenko」

スキャリティが開発しリリースした「Zenko」は、上記のマルチクラウドに対する要望に柔軟に対応できる特徴を備えています。

特徴①:単一インターフェースでクラウド接続

ZenkoのフロントAPIは単一の「Amazon S3 API」のみであるため、アプリケーション開発エンジニアは多種多様なAPIを習得する必要はありません。

特徴②:ネイティブフォーマット

ZenkoのフロントAPIでS3宛に書き込む形になりますが、バックエンドでは、それぞれのクラウドのフォーマットで書き込まれるため、クラウドサービスが直接データにアクセスできます。

特徴③:ポリシーベースのデータマネージメント

「バケットにデータが入ってきたら、他のクラウドにレプリケーションする」などのデータマネージメントが可能です。

特徴④:メタデータの属性検索

オブジェクトにタグを付与することで一元的に検索できます。

Zenkoの2つのエディション

Zenkoには「オープンソースエディション」と「エンタープライズエディション」があります。

ユースケース紹介

Zenkoのユースケースとして3つの例が紹介されました。

ユースケース①「Bloomberg Media」

ユースケース②「Cloud DR/HA」

ユースケース③「Edge/IoT to Cloud」

Zenko1.0デモンストレーション

バケット間のレプリケーションを行うZenkoのデモンストレーションが披露されました。

おわりに

最後に、田中氏は『まずはZenkoSandboxを利用して手軽にZenkoをさわっていただきたい』『Kubernetes環境でZenkoを構築してぜひ試していただきたい』と締めくくりました。

https://www.zenko.io/

講演資料

講演資料は、以下のURLより無料で取得していただけます。
ぜひご参考いただければと思います。

https://majisemi.com/e/c/scality-20181122


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著者プロフィール

オープンソース活用研究所 所長 寺田雄一

1993年、株式会社野村総合研究所(NRI)入社。 インフラ系エンジニア、ITアーキテクトとして、証券会社基幹系システム、証券オンライントレードシステム、損保代理店システム、大手流通業基幹系システムなど、大規模システムのアーキテクチャ設計、基盤構築に従事。 2003年、NRI社内に、オープンソースの専門組織の設立を企画、10月に日本初となるオープンソース・ソリューションセンター設立。 2006年、社内ベンチャー制度にて、オープンソース・ワンストップサービス 「OpenStandia(オープンスタンディア)」事業を開始。オープンソースを活用した、企業情報ポータル、情報分析、シングルサインオン、統合ID管理、ドキュメント管理、統合業務システム(ERP)などの事業を次々と展開。 オープンソースビジネス推進協議会(OBCI),OpenAMコンソーシアムなどの業界団体も設立。同会の理事、会長や、NPO法人日本ADempiereの理事などを歴任。 2013年、NRIを退社し、株式会社オープンソース活用研究所を設立。

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