オープンソース活用研究所 | 【セミナーレポート】Zabbix 4.0機能紹介(1/2)

【セミナーレポート】Zabbix 4.0機能紹介(1/2)

オープンソース活用研究所

2018年10月31日
オープンソース活用研究所 所長 寺田雄一

2018年9月19日(水)に『いよいよリリース!Zabbix 4.0の機能紹介と、Zabbixを中心とした運用自動化について』セミナーが開催されました。
https://osslabo.doorkeeper.jp/events/79187

本レポートでは、このセミナーでZabbix Japanの寺島氏に講演いただいたセッション『Zabbix 最新バージョン 4.0 機能概要とInterop Tokyo 2018 で実施したShowNet 環境の監視』の内容から、特にZabbix3.0~Zabbix4.0での機能改善内容部分について、2回に分けてレポートします。

シリーズ目次

→【セミナーレポート】Zabbix 4.0機能紹介(1/2)
→【セミナーレポート】Zabbix 4.0機能紹介(2/2)

1回目として、「監視データ収集処理の改善」「障害検知・通知機能の改善(1)」について紹介します。

※タイトルに記載されている『(3.4)』は「Zabbix3.4で導入された改善項目」であることを表しています。

監視データ収集処理の改善

監視データ保存時に値を任意にカスタマイズ (3.4)

「アイテムの保存前処理」とは、受け取ったデータを一部処理して保存できる機能です。

テキストファイルの監視時に、その中の一部分だけ正規表現でマッチする部分を抜き出して保存できます。

1つのアイテムで複数データの取得 (3.4)

Zabbixの設定として、子アイテム(依存アイテム)機能が追加されています。

子アイテム機能は「保存前処理機能」と組み合わせて使用します。

処理フロー例

①親アイテム:DockerのAPIや、AWSのAPIを実行する
②親アイテム:JSONデータを取得
③親アイテム:子アイテムに渡す
④子アイテム:保存前処理を実行---子アイテムABCのそれぞれで、受け取ったJSONデータの中から違う値を抜き出して保存

スクリプトを作成しなくても対応できる

従来において、ZabbixからAPIを呼び出してデータを監視する場合には、取得したい値の数だけスクリプト作成する必要がありました。

しかし、この機能を活用することで、親アイテムで1回だけデータを取得してくるだけで、Zabbix内で処理できます。

また、データアクセスを1回に減らすことができるため、APIやネットワークに対する負荷軽減メリットもあります。

Zabbixの監視システムを標準化へ

寺島氏は「この機能を活用することで、保存前処理などを組み込んだテンプレートとして配布できるようになり、Zabbixの監視システムを標準化していくことができるようになっていくと思っています。今後はテンプレートの配布を考えています。」と述べています。

Webインターフェースからデータ取得を指示 (4.0)

Webインターフェースでボタンを押した時に監視データを取得する機能が追加されています。

HTTPアイテム (4.0)

監視処理のアイテム設定でHTTPのリクエストを出してデータを取得できます。

スクリプトを作成せずに、クラウドサービスやアプリケーションのAPIをリクエストし監視データとして取得が可能です。

Copytruncate形式のログローテーション対応 (4.0)

ログファイル監視の場合に、対応できるログローテーション形式が増えています。

PCRE正規表現をサポート (3.4)

Zabbix3.4から利用できる正規表現種類としてPCREをサポートしたことで、正規表現をより柔軟に記述できるようになっています。

障害検知・通知機能の改善(1)

復旧用トリガー条件式(3.2)

障害用条件とは別に、復旧条件を設定できます。

2段階のしきい値を設定

「CPU使用率90%以上になったら障害にする」かつ「70%を下回るまでは正常に戻さない」などのように、2段階のしきい値を設定できます。

「復旧しない」トリガー条件

「復旧しない」トリガー条件式を設定できるようになったので、「特定の文字列が含まれていれば障害にする」というシンプルな動きにできます。

障害の手動クローズ(3.2)と深刻度の変更 (4.0)

手動クローズ

画面上で、発生している障害を選択してクローズできます。

障害発生後に深刻度を変更

「警告レベルで上がってきた障害を確認したところ、レベルの高い問題だったため、深刻度をより高い設定に変更する」という運用を行えます。

イベント「更新」時のアクション実行 (4.0)

アクションに[更新時の実行内容]項目が追加されています。

何かステータスの変化をさせた場合に、それまでに障害通知を送信していた宛先に対して、「○○さんがコメントを入力しました」や「深刻度が変更されました」のような通知をメール送信できます。

寺島氏は「この機能を活用すると、メールだけでもリアルタイムで対応状況を把握できるので、障害対応後のフローも変わってくると思います」と述べています。

最後に

以上「Zabbix 4.0機能紹介(1/2)」として、ピックアップしてご紹介しました。

講演資料

講演資料は、以下のURLより無料で取得していただけます。

ぜひご参考いただければと思います。

https://majisemi.com/e/c/osslabo-20180919

シリーズ目次

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→【セミナーレポート】Zabbix 4.0機能紹介(2/2)


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著者プロフィール

オープンソース活用研究所 所長 寺田雄一

1993年、株式会社野村総合研究所(NRI)入社。 インフラ系エンジニア、ITアーキテクトとして、証券会社基幹系システム、証券オンライントレードシステム、損保代理店システム、大手流通業基幹系システムなど、大規模システムのアーキテクチャ設計、基盤構築に従事。 2003年、NRI社内に、オープンソースの専門組織の設立を企画、10月に日本初となるオープンソース・ソリューションセンター設立。 2006年、社内ベンチャー制度にて、オープンソース・ワンストップサービス 「OpenStandia(オープンスタンディア)」事業を開始。オープンソースを活用した、企業情報ポータル、情報分析、シングルサインオン、統合ID管理、ドキュメント管理、統合業務システム(ERP)などの事業を次々と展開。 オープンソースビジネス推進協議会(OBCI),OpenAMコンソーシアムなどの業界団体も設立。同会の理事、会長や、NPO法人日本ADempiereの理事などを歴任。 2013年、NRIを退社し、株式会社オープンソース活用研究所を設立。

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