オープンソース活用研究所 | 【セミナーレポート】ポータビリティを実現するDocker

【セミナーレポート】ポータビリティを実現するDocker

オープンソース活用研究所

2018年08月07日
オープンソース活用研究所 所長 寺田雄一

2018年4月12日に、Zenkoセミナー『オープンソース・Linuxテクノロジーエバンジェリスト HPE古賀氏によるアプリケーションのポータビリティを実現するDocker/データの透過性を実現するZenko』が開催されました。

https://zenko.doorkeeper.jp/events/72134

この中から、セミナー前半のセッション『オープンソース・Linuxテクノロジーエバンジェリスト HPE古賀氏による、アプリケーションのポータビリティ』について、抜粋してレポートします。

日本ヒューレットパッカードの古賀氏から「Dockerの基本」や「Dockerコンテナのポータビリティを高める特徴」などについてお話をいただきました。

Dockerコンテナが流行っている理由「ポータビリティ(可搬性)」

Dockerの大きな特徴として、アプリケーション動作環境をさまざまな環境にすばやく移動させることができる「ポータビリティ(可搬性)」があります。

欧米企業においては「OSやアプリ環境の構築作業はもうやめませんか?」「構築作業は極力やらなくてすむようにしましょう」という流れが浸透してきているとのことです。

Dockerの「タネ」

古賀氏は、「OSやアプリケーションなどをまとめた1つの塊」を「タネ」と比喩されました。

タネを作成するか入手してきて起動すると、業務アプリケーション動作環境がすぐに立ち上がります。この場合において、構築作業は必要ありません。

同様な機能を持つVMwareと比較した場合、Dockerの「タネ」のサイズは非常に小さいため運用しやすいというメリットもあるとのことです。

IaC(Infrastructure as Code)

Dockerの基本的な理念として「紙の手順書をなくす」というものがあります。

これは「IaC(Infrastructure as Code)」というもので「インフラの構築をコードでやりましょう」というものです。コード化とは「一連の構築作業をDockerエンジンに読み込ませて、自動的にアプリ環境を構築してくれるタネを生成すること」を意味します。

IaC(Infrastructure as Code)のメリットとして、「属人性を低下させる」「品質のムラを低下させる」「誰が作業を行っても一定の品質を保てる」などが挙げられるとのことです。

Dockerによる時間短縮と開発統制

時間短縮機能

Dockerを利用することで、アプリケーション開発者は時間短縮効果を得られます。
インフラ部分とアプリケーション部分を分けることが可能であるため、アプリケーション開発者は、本来の自分が担当すべき部分に注力でき、開発効率向上により競争力強化につながるとのことでした。

また、既存のVMwareによる仮想環境では、仮想環境の利用を申請してから利用できるまでに1週間以上かかる場合がありましたが、Dockerで効率的に設計することで、申請から利用開始までを数分に短縮できた事例があるそうです。

開発統制機能

Dockerファイルを開発テンプレートとして利用することで、アプリケーション開発者に対して最低限の統制をかけながら開発してもらうことが可能になるメリットがあるとのことです。

Dockerコンテナによる業務改革へ

古賀氏は「Dockerのコンテナ管理を自動化することで、現行データからさまざま知見を獲得できるようになり、このデータをビッグデータとして利用することで顧客動向把握などに活用することも可能になる」と述べられました。

そして、「Dockerからのビッグデータを分析可能な、業務改革につながる攻めのITを作りましょう」とまとめられました。

最後に

以上、Dockerのポータビリティに関するセッションについて紹介しました。

マジセミでは、DockerやZenkoなどのテーマも含めて、さまざまな「役に立つ」セミナーを開催しています。セミナー開催予定をチェックしていただいて、ご参加をお待ちしています。

https://osslabo.doorkeeper.jp/events/upcoming


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著者プロフィール

オープンソース活用研究所 所長 寺田雄一

1993年、株式会社野村総合研究所(NRI)入社。 インフラ系エンジニア、ITアーキテクトとして、証券会社基幹系システム、証券オンライントレードシステム、損保代理店システム、大手流通業基幹系システムなど、大規模システムのアーキテクチャ設計、基盤構築に従事。 2003年、NRI社内に、オープンソースの専門組織の設立を企画、10月に日本初となるオープンソース・ソリューションセンター設立。 2006年、社内ベンチャー制度にて、オープンソース・ワンストップサービス 「OpenStandia(オープンスタンディア)」事業を開始。オープンソースを活用した、企業情報ポータル、情報分析、シングルサインオン、統合ID管理、ドキュメント管理、統合業務システム(ERP)などの事業を次々と展開。 オープンソースビジネス推進協議会(OBCI),OpenAMコンソーシアムなどの業界団体も設立。同会の理事、会長や、NPO法人日本ADempiereの理事などを歴任。 2013年、NRIを退社し、株式会社オープンソース活用研究所を設立。

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