2016年03月30日
セキュリティーソリューション部 栗原 浩行
GMOグローバルサインは電子証明書の事業を中心に、世界10拠点とダイレクトな顧客3万人以上を保有。電子証明書を利用する場合、一般的にはIDやパスワードを利用していくサービスが多いので、必要性からIAMのソリューションを展開しているそうです。本セミナーでは、GMOグローバルサイオンが考える「理想的なアイディンティティ&アクセス管理」についての紹介がありました。
IoT(Internet of Things)やIoE(Internet of Everything)が話題の中で、GMOグローバルサインでは「世の中のすべてのモノにアインディンティを」をコンセプトとし、全てのものにIDを持つことを必要と捉えているそうです。また「アイデンティはオンラインセキュリティの基本」として、活動に取り組んでいると紹介がありました。
IDMソリューションやシングルサインオンでは、内部向きID、外部向きIDという言葉が良く使われます。GMOグローバルサインでは、それぞれの目的を大きく捉えています。
内部向きIDは社員の生産性を高め、外部IDは利便性の追求を目的とし、双方向へのアプローチが必要という説明がありました。
内部IDは、企業の社員が社内で利用する各種システムへログインするためのIDであり、外部IDとは、YahooのログインIDのようにウェブサービスのポータルへログインすると、様々なウェブアプリションへログインすることができるIDを意味しています。
多くの企業では、社員は多くのIDを利用しています。パスワードを忘れたり、有効期限が切れた場合は、システム担当者へリセットを依頼する場合が多いケースが多いですが、これらのケースは双方の割く時間を考えると生産性を低下しているとし、解決策として以下のようなケースが紹介されました。
地方の営業所が短期アルバイト採用した場合の例
地方の営業所がイベントを開催するために短期アルバイトを採用することになった場合、アルバイトの利用するIDは事前に準備しておく必要があります。一般的には、営業所からシステム部門や総務部門に準備を依頼しますが、実際のところはオンタイムで準備することは難しい場合が多いのではないでしょうか。
であれば、営業所の所長が保有する権限の中で、アルバイトの業務範囲に限定したアカウントを作成する権限を持つと、システムや総務部門を巻き込む必要も無く、オンタイムにIDの準備をすることが可能となり、生産性の低下を回避することができます。
シングルサインオンと適切な権限付与によるID管理により生産性が向上することがわかりました。次に、外部IDと連携していくなどし更なる利便性の追求をしていくことについて紹介がありました。
グローバルサインのシングルサインオンソリューションの「GlobalSign SSO」は、Web SSOのIDプロバイダとして機能し、各種社内システムへのログインの他、Salesforceなどのクラウドサービスへ同一IDでログインができるそうです。シングルサインオンを中心とする様々な構造を持っていることから、先ほどの営業所の短期アルバイトのケースでは「GlobalSign Customer ID」を利用し、ユーザ登録権限を委任することで実現ができるそうです。
最後に、現在、開発を進めているID管理とシングルサインオン機能をクラウドで提供する「IDaaS ~dentity as a Service」の紹介がありました。
製品導入では、ライセンや構築コストの比較や導入が大変ですが、クラウド型で提供することで、スムーズな導入と低コストの実現を目指しているそうです。
AcitveDirectory導入までは敷居が高かったり、ID管理の担当者が居ない企業には特に高いメリットになるのではないかと期待を持つことができました。
2022年11月11日(金)16:00~17:00 『今、知っておくべきサイバー攻撃の実態 ~一番危険なセキュリティリスクは何なのか?~』 と題したウェビナーが開催されました。 皆様のご参加、誠にありがとうございました。 当日の資料とサマリー動画を以下から無料でご覧いただけます。 ご興味のある企業さま、ぜひご覧ください。
「OSV-Scanner」(OSVスキャナー)とは、Google製「脆弱性スキャナー」です。「プロジェクト依存関係リスト」と「既知脆弱性」を照合するための「OSVデータベースへのフロントエンド」を提供します。パッケージリストに対して詳細チェックを実施することで、パッチ適用の必要性情報を得られます。
FreeRADIUS(フリーラディウス)とは、オープンソースの高機能RADIUSサーバです。「RADIUS」はネットワーク上で「利用者認証」「権限付与」「利用状況記録」などを実施するための認証プロトコルであり、デファクトスタンダードとして広く使用されています。
Google Authenticator(グーグルオーセンティケーター)とは、Googleが開発している2段階認証(2要素認証)用トークンソフトウェアです。「SMSテキストメッセージ」「音声通話」「モバイルアプリ」などを使用して認証コードを送信/生成します。Googleサービスのみではなく、他社サービスの認証にも利用できます。
Vuls(バルス)とは脆弱性スキャンツールです。脆弱性データベースから脆弱性情報を取得して、「Linux(FreeBSD)系OS」「各種ミドルウェア」「各種フレームワーク」などに対する脆弱性存在を検査し、詳細情報をレポーティングします。サーバにインストールされているソフトウェアに対する脆弱性存在チェックに利用できます。
WireGuard(ワイヤーガード)とは、VPN(Virtual Private Network)ソリューションです。「Linuxカーネルツリーにマージ」「シンプル」「使いやすい」「数行のコードで簡単に実装」「ハイパフォーマンス」「学術研究をベースとして実装されている高いセキュリティ」などを特徴としています。
OpenLDAP(オープンエルダップ)とは、ディレクトリサービスを提供するオープンソースLDAPサーバです。サーバ間やシステム間で認証連携を行い、ユーザー情報データベースを統合管理することで、シングルサインオンを実現するための共通基盤となります。ディレクトリ情報の一元管理により、運用管理の作業負荷を大幅に削減し、セキュリティを強化できます。
OpenVAS(オープンバス)とは、セキュリティチェック用脆弱性スキャンツールです。包括的で強力な脆弱性スキャンを行うことで脆弱性管理をサポートします。対象ホストのOSやソフトウェアに既知の脆弱性が含まれているかどうかについて自動でチェックを行い、詳細レポートを作成します。
Metasploit Framework(メタスプロイトフレームワーク)とは、セキュリティ脆弱性テストフレームワークです。コンピュータセキュリティに関するオープンソースプロジェクトで、「情報収集」「脆弱性検出」「ペネトレーションテスト」などを主な守備範囲としています。
ClamAV(クラムエーブイ)とはアンチウイルスエンジンです。さまざまな「ウイルス」「マルウェア」「悪意のある脅威」などを検出します。「ファイルスキャン」「電子メールスキャン」「Webスキャン」などエンドポイントセキュリティを含むさまざまな状況で利用できます。
Snort(スノート)はネットワーク型IDS(不正侵入検知システム)です。ネットワーク上を流れるパケットを解析して、不正パターンに合致するパケットを検知したら警告を発します。「パケットスニファ」や「パケットロガー」としても利用でき、豊富なアウトプットプラグインによる機能拡張が可能です。
OpenAM(オープンエーエム)とは、オープンソースの認証ソリューションです。「認証」「アクセス認可」「フェデレーション」などの高機能を備え、シングルサインオン機能を提供します。商用製品と同等の機能が実装されており、「アクセス制御の統合/強化」「セキュリティ対策」「個人情報漏洩防止強化」などのメリットがあります。
Keycloak(キークローク)とは、WebアプリケーションおよびRESTfulWebサービス用のシングルサインオン機能を提供するアクセス管理ソリューションです。「シングルサインオン認証フレームワーク」+「管理コンソール」でシングルサインオン環境を構築するための一通りの機能を提供します。
Shibboleth(シボレス)とは、シングルサインオン機能を提供するソリューションです。連合アイデンティティソリューションとして世界で広く展開されており、ユーザーを組織内外の両方のアプリケーションに接続します。
OpenVPN(オープンブイピーエヌ)とは、オープンソースのVPN(Virtual Private Network)構築ソフトウェアです。「堅牢なセキュリティと安定性」が特徴です。
WSO2 Identity Server(ダブルエスオーツー アイデンティティ サーバ)とは、シングルサインオンソリューションです。アプリケーション/API/クラウド/モバイル間で統合ID管理を行います。
LibreSSL(リブレ エスエスエル)とは、SSL/TLSプロトコルのオープンソース実装(通信用ソフトウェア)で、「OpenSSL」の派生改良版です。圧倒的シェアを持つが問題が多い「OpenSSL」を代替できるものとして期待されています。
OpenSSH(オープンエスエスエイチ)。ネットワーク経由通信を暗号化する「SSH」のオープンソース実装です。おもにUNIX/Linuxサーバに対するネットワーク経由でのリモートログインに使用します。
OpenSSL(オープンエスエスエル)。オープンソースSSL/TLS暗号化ライブラリです。世界中のWebサイトで圧倒的シェアを持っており、事実上の業界標準となっています。
Apache DS(アパッチディーエス)。オープンソースのLDAP(ディレクトリ)サーバです。「Apache Directory」プロジェクトで開発されています。
389 Directory Server(389ディレクトリサーバ)。オープンソースディレクトリサーバです。「Fedora Directory Server」の後継で、商用製品の流れを受けており、ユーザフレンドリーなGUIツールの充実などが特徴です。
OpenIDM(オープンアイディーエム)。高い柔軟性と拡張性を備え、エンタープライズ/クラウド/モバイル/ソーシャル/レガシーなど多様な環境において、ユーザアカウントのプロビジョニングとライフサイクルの一元管理を実現するID管理製品です。
OpenDJ(オープンディージェー)。OpenAMに内蔵されており、先進的なレプリケーションアーキテクチャや「REST API」を搭載したLDAP準拠の高機能オープンソースディレクトリサーバです。