CLOSE UP コラム - ThemiStruct(テミストラクト) | オージス総研のエンジニアに聞いた!OpenAMを活用した統合認証「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」の秘密と他社との比較(第2回)

オージス総研のエンジニアに聞いた!OpenAMを活用した統合認証「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」の秘密と他社との比較(第2回)

CLOSE UP コラム - ThemiStruct(テミストラクト)

2014年04月10日
株式会社オージス総研 千野修平・諸橋純也

(連載)

(第1回)OpenAMとは
(第3回)OpenAMと連携する、発行枚数に依存せず定額な電子証明書とは?
(第4回)OpenAMを活用し、事前に許可したスマートフォンやタブレットにのみ、アクセスを許可するには?
(第5回)OpenAMを活用した、BYODにおけるセキュリティ強化の手法は?
(第6回)OpenAMによる、Office 365の認証統合
(第7回)OpenAMを活用して、Office 365のセキュリティを強化するには?

(第2回)OpenAMを拡張した、「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」

オープンソースを活用したソリューション提供に積極的に取り組んでいる株式会社オージス総研。今回は、オープンソースの「OpenAM」を活用した統合認証ソリューションで、今業界から注目を集めている「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」について、開発元である株式会社オージス総研 サービス事業本部 テミストラクトソリューション部の千野様、諸橋様にお話しをお伺いました。

第2回は、OpenAMを拡張した「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」についてお話しを伺いました。(インタビューア:オープンソース活用研究所 寺田)

ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)の概要

寺田
前回は、OpenAMについてお話しを聞かせて頂きました。今回はOpenAMを拡張した、「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」について教えてください。まずはその概要を教えて頂けますでしょうか。

千野
わかりました。まず「ThemiStruct(テミストラクト)」について簡単にご説明します。オージス総研では、OpenAMやOpenIDM(オープンソースの統合ID管理ツール)、EJBCA(オープンソースの電子証明書発行ツール)などを活用して、お客様のシステムを開発しています。その中で、よりお客様の使い勝手がよいように機能を追加したり、改善したり、また日本語マニュアルを整備したりといった活動を行い、オープンソースの弱点を補強してきました。「ThemiStruct(テミストラクト)」はこれらを体系化・ソリューション化したもので、「お客様視点のオープンソース基盤」といったものです。

図1:「ThemiStruct(テミストラクト)」の全体像

また、「ThemiStruct(テミストラクト)」のバージョン3以降は、回帰テストも実施しています。何か修正が入ったら必ず回帰テストを実施し、品質向上を徹底して行っています。 さらに、サポートサービスも充実しています。従来、オープンソースを使ってシステム開発をする場合は技術サポートなどが受けられず、自力で問題を解決しなければなりませんが、「ThemiStruct(テミストラクト)」では問合せ対応、障害調査、障害対応など、オールインワンで対応しています。

その中で、「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」は統合認証、シングルサインオンのためのソリューションという位置付けになります。

素のOpenAMと、どう違うのか?

寺田
お客様にとっては、OpenAMをそのまま使うという選択肢もあるわけですが、素のOpenAMではなく「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」を使ったほうが良い理由というのはどのあたりにあるのでしょうか?

諸橋
「機能面」と「使いやすさ」の面で、「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」はメリットがあります。 まず機能面ですが、第1回でもお話ししましたが、ワンタイムパスワード認証、証明書発行機能、Office365連携など、独自の機能が充実しています。これらはまさにお客様からのニーズが大変多いところです。

次に「使いやすさ」です。お客様が使いやすいように、機能を充実させたり、ユーザインターフェイスを改善したりしていいます。また、「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」の導入の際や運用をしていくにあたって必要な日本語マニュアルを提供しています。「使い勝手」には相当のこだわりを持って対応しています。お客様からも高い評価を頂いています。

寺田
ベースとなるOpenAMのバージョンアップについてはどのように対応していますか?独自に機能を拡張した場合、ベースとなるOSSのバージョンアップにどう追随するかというのがよく問題になりますが。

千野
「お客様視点」ということと「システムの安定性」を優先して、OpenAMがバージョンアップしたからといってすぐに「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」をバージョンアップするわけではありません。OpenAMのバージョンアップ内容をモニタリングし、その有用性を見極めます。必要な修正であれば、現在のバージョンの「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」に修正をバックポートしています。もちろん、先ほどご説明した回帰テストを実施し、「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」全体としての品質を確認します。

バージョンアップされたばかりのOSSにはリスクがあります。お客様にとってはこのような対応をすることで、オージス総研が品質確認したOSSを使うことができるといったことや、不必要なバージョンアップ作業を減らすことができる、といったメリットがあります。

図2:「ThemiStruct(テミストラクト)」の特徴

他社のOpenAMソリューションとの比較

寺田
OpenAMのソリューションを提供しているIT企業が他にもあるかと思いますが、そういったところと比較して「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」の特徴はどのようなところでしょうか。

千野
これも、先ほどの「素のOpenAMではなくてThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)を使う理由」と同じ、「機能面」と「使いやすさ」となります。

機能面については、ワンタイムパスワード認証、証明書発行機能、Office365連携などの機能は、他社のソリューションでは提供されていません。スマートフォンやタブレットなどを使って、社外から情報システムにアクセスしたい、クラウドサービスと認証連携したい、といったニーズが高まっている中、これらの機能を評価して頂いており、お客様に「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」を採用して頂いています。

「使いやすさ」については、我々のチームの「歴史」が大きく関係しています。 元々、我々は大手エネルギー企業様の統合認証や統合ID管理のシステムを、商用製品を使って構築していました。ところが第1回でもお話ししたように、システムを運用していく中で社内システムの改修に商用製品が対応できないなど、商用製品に起因する様々な問題が発生してしまいました。 そこでお客様と相談の上、完全なスクラッチ開発での再構築を行います。これで商用製品の問題は解決されましたが、今度はSAMLなどの最新技術や標準仕様への対応が大きな負担となってきました。 そこで、OpenAMなどのオープンソースを活用することとしました。オープンソースの課題は事前にわかっていましたので、これまでのお客様のシステムを開発、運用してきたノウハウを総動員して、機能の追加、改善や品質向上、マニュアルの整備を行ってきました。 こうして生まれたのが、「ThemiStruct(テミストラクト)」や「ThemiStruct-WAM(テミストラクト-ワム)」なのです。

寺田
商用製品の導入のみならず、統合認証や統合ID管理のシステムを完全スクラッチで開発、運用されていたというのはすごいですね!

諸橋
相当苦労もしましたが、その分統合認証やシングルサインオン、統合ID管理に関する業務面、運用面、技術面のノウハウはどこにも負けないと思っています。


次のページへ続く

【次ページ】こだわりの、「マニュアル」とは?

OSSNEWSに広告を掲載しませんか?

著者プロフィール

株式会社オージス総研 千野修平・諸橋純也

株式会社オージス総研で、オープンソースを活用したIT基盤ソリューションであるThemiStruct(テミストラクト)の開発に従事。 サービス事業本部 テミストラクトソリューション部 プロフェッショナルサービス第二チーム 千野修平 サービス事業本部 テミストラクトソリューション部 プロフェッショナルサービス第一チーム 諸橋純也

最新TOPICS

【オープンソース活用研究所、『第三回目「認証・ID管理の課題と、今後「SKUID」に求められる機能」』と題したコラムを掲載】(2017年02月20日 12:39)

オープンソース活用研究所は、『第三回目「認証・ID管理の課題と、今後「SKUID」に求められる機能」』と題したコラムを掲載しています。 2016年12月5日、GMOグローバルサイン株式会社にて「クラウドサービス利用時のID/パスワード管理 運用実務 勉強会」が開催されました。当日は、クラウドサービスにおける認証とID管理の動向や、パスワード使いまわしなどID管理のリスクをご紹介するとともに、ID...

関連オープンソース

WSO2 Identity Server(ダブルエスオーツー アイデンティティ サーバ)

  • シングルサインオン

WSO2 Identity Server(ダブルエスオーツー アイデンティティ サーバ)とは、シングルサインオンソリューションです。アプリケーション/API/クラウド/モバイル間で統合ID管理を行います。

LibreSSL(リブレ エスエスエル)

  • ネットワーク系ツール

LibreSSL(リブレ エスエスエル)とは、SSL/TLSプロトコルのオープンソース実装(通信用ソフトウェア)で、「OpenSSL」の派生改良版です。圧倒的シェアを持つが問題が多い「OpenSSL」を代替できるものとして期待されています。

Vuls(バルス)

  • セキュリティソフト

Vuls(バルス)とは、脆弱性スキャンツールです。Linux(FreeBSD)系OS/各種ミドルウェア/各種フレームワークなどに対する脆弱性存在を検査し、詳細情報をレポーティングします。

OpenSSH(オープンエスエスエイチ)

  • ネットワーク系ツール

OpenSSH(オープンエスエスエイチ)。ネットワーク経由通信を暗号化する「SSH」のオープンソース実装です。おもにUNIX/Linuxサーバに対するネットワーク経由でのリモートログインに使用します。

FreeRADIUS(フリーラディウス)

  • 認証サーバ

FreeRADIUS(フリーラディウス)。オープンソースの高機能RADIUSサーバです。認証用プロトコル「RADIUS」機能を実現するデファクトスタンダードとして広く使われています。

OpenSSL(オープンエスエスエル)

  • ネットワーク系ツール

OpenSSL(オープンエスエスエル)。オープンソースSSL/TLS暗号化ライブラリです。世界中のWebサイトで圧倒的シェアを持っており、事実上の業界標準となっています。

Apache DS(アパッチディーエス)

  • 認証サーバ

Apache DS(アパッチディーエス)。オープンソースのLDAP(ディレクトリ)サーバです。「Apache Directory」プロジェクトで開発されています。

389 Directory Server(389ディレクトリサーバ)

  • 認証サーバ

389 Directory Server(389ディレクトリサーバ)。オープンソースディレクトリサーバです。「Fedora Directory Server」の後継で、商用製品の流れを受けており、ユーザフレンドリーなGUIツールの充実などが特徴です。

OpenIDM(オープンアイディーエム)

  • ID管理

OpenIDM(オープンアイディーエム)。高い柔軟性と拡張性を備え、エンタープライズ/クラウド/モバイル/ソーシャル/レガシーなど多様な環境において、ユーザアカウントのプロビジョニングとライフサイクルの一元管理を実現するID管理製品です。

LISM(リズム)

  • ID管理

LISM(リズム)。シンプルな使いやすさが特徴のID統合管理ソリューションです。

OpenAM(オープンエーエム)

  • シングルサインオン

OpenAM(オープンエーエム)。「OpenSSO」の後継製品として、認証、アクセス認可、フェデレーションなどの機能を備えた、Webアプリケーションやクラウドサービスに対してのシングルサインオンを実現するオープンソース高機能認証ソリューションです。

OpenLDAP(オープンエルダップ)

  • 認証サーバ

OpenLDAP(オープンエルダップ)。最も多くの導入実績があり、ディレクトリサービスを提供するオープンソースLDAPサーバです。

OpenDJ(オープンディージェー)

  • 認証サーバ

OpenDJ(オープンディージェー)。OpenAMに内蔵されており、先進的なレプリケーションアーキテクチャや「REST API」を搭載したLDAP準拠の高機能オープンソースディレクトリサーバです。

バックナンバー

関連記事

11

  • オープソース書籍(サイド)

OSS×Cloud ACCESS RANKING

facebook

twitter