オープンソース活用研究所 | LiferayのCE版とEE版、サポートはどこが違うのか?(後編)

LiferayのCE版とEE版、サポートはどこが違うのか?(後編)

オープンソース活用研究所

2016年01月27日
オープンソース活用研究所 所長 寺田雄一

2015年現在、世界で最も利用されているオープンソースのWebプラットフォームと呼べる「LIFERAY PORTAL」の提供形態には2種類があります。

オープンソースとして無償で利用が可能な「Community Edition」(以下、CE版と呼ぶ。)とオープンソースでありつつ企業での利用を念頭におき有償サポートサービスを提供する「Enterprise Edition」(以下、EE版と呼ぶ。)があります。CE版とEE版の大きな違いとなるサポートの内容を中心に、それぞれの特徴について紹介します。

インタビューア:株式会社オープンソース活用研究所 寺田雄一
インタビューイ:日本ライフレイ株式会社 大関ダニエル

CE版とEE版、どちらを使うべきか

Q.CE版が適しているケースを教えてください。
A.
Liferayを利用していて、万が一、障害が発生しても代替のシステムなどでビジネスを継続できる場合や、Liferayの一部機能だけを利用しており、今後のバージョンアップや修正を行わない場合には、CE版のコストメリットが高いため、導入に適しています。

Q.CE版を利用していて困ることはありますでしょうか?
A.
CE版では基本的にアップグレードという考え方がありませんので、バージョンアップしたい場合には、アップグレードに必要な処理をハードコーディングするか、別のCE版を構築するなどの対応が必要となってしまいます。

Q.EE版が適しているケースを教えてください。
A.
機能的な違いは少ないといえますが、やはりEE版にはSLAのあるサポートがついていますので、システムに問題が発生してもビジネスを止めることができない場合は、EE版が必要とされます。また、アップグレードに対するサポートがありますので、バージョンアップによって、次々に追加される機能メリットを最大限に享受していく場合には、EE版の導入が適しています。

お客様の要件に合致しているソリューションを推奨します

Q.CE版とEE版の選択に悩んだら、どこに相談したら良いでしょうか?
A.
まずは、Liferayの営業に相談ください。営業は客観的な視点から、いずれのライセンスが適しているかのアドバイスを行っています。

Liferayは、CE版によるグローバルなオープンソースコミュニティや開発モデルを重要視していることから、CE版の利用が増えることは成功のKPIの一つとしています。また、オープンソースで手軽に始めることのできることはLiferayのメリットですので、EE版のみを推進するのではなく、お客様の用途に合わせて客観点な視点でアドバイスを行っています。

純粋に利益のみを求めると、CE版を推奨することはおかしいのでは?と思われるかもしれません。また、他のエンタープライズ・オープンソース企業の中には、企業がコミュニティ版を利用するのを推奨していないところも多くあります。しかし我々はお客様の要件に合致しているソリューションを適切に推奨します。これはLiferay社におけるグローバル共通の特徴で、特にサポートチームでは、より良い環境で、より多くの人に使っていただけるには何ができるのだろうか?より良くしていくには何ができるのだろうか?と常に考えながらサポートを進めています。


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著者プロフィール

オープンソース活用研究所 所長 寺田雄一

1993年、株式会社野村総合研究所(NRI)入社。 インフラ系エンジニア、ITアーキテクトとして、証券会社基幹系システム、証券オンライントレードシステム、損保代理店システム、大手流通業基幹系システムなど、大規模システムのアーキテクチャ設計、基盤構築に従事。 2003年、NRI社内に、オープンソースの専門組織の設立を企画、10月に日本初となるオープンソース・ソリューションセンター設立。 2006年、社内ベンチャー制度にて、オープンソース・ワンストップサービス 「OpenStandia(オープンスタンディア)」事業を開始。オープンソースを活用した、企業情報ポータル、情報分析、シングルサインオン、統合ID管理、ドキュメント管理、統合業務システム(ERP)などの事業を次々と展開。 オープンソースビジネス推進協議会(OBCI),OpenAMコンソーシアムなどの業界団体も設立。同会の理事、会長や、NPO法人日本ADempiereの理事などを歴任。 2013年、NRIを退社し、株式会社オープンソース活用研究所を設立。

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